芸大時代に習った技法材料、テンペラ絵具と油絵具による混合技法

2022年7月31日

テンペラ技法には卵黄を使って描く方法の他、膠などを使った技法などもあるようだが、私自身が卵黄を使ったテンペラ技法で絵画作品を描いたことがあるのは、一九八〇年代後半の芸大在籍中に、その当時、絵画技法材料の助教授だった佐藤一郎氏の元で大学のカリキュラムの一つとして描いたことがあるだけで、テンペラの溶液に混ぜられる酢の匂いが苦手でその後この技法に興味を持ち続けることができなかったような記憶がある。
そしてこの時期には、佐藤一郎氏が訳していたマックス・デルナーの絵画技法書を教材の一つとして購入したような記憶もあり、私の本棚には二〇二二年の現在でも分厚い二冊の本、マックス・デルナーの技法書とその数年前に人からいただいたラングレの技法書が並べて置かれている。
芸大の美術学部に在籍していた当時の大学一年生だった一九八七年に、油画科の私の学年が佐藤一郎助教授の元で習っていたテンペラと油彩の混合技法を中心にした技法材料の授業は、それから間もなく絵画技法書としても出版されており、これが佐藤一郎氏が出版した最初の絵画技法書だったのだろうと思う。 その後二〇一三年頃、佐藤一郎教授の退官時期には、彼が中心になり芸大の絵画技法材料研究室で新たな絵画技法書も出版されている。 その際大きく変わった出来事のひとつとして、人体に有害な鉛白を原材料にしたシルバーホワイトがほとんど使われなくなってきているようだといったコメントが目に留まり、私自身も一九八〇年にはシルバーホワイトが白色絵具として欠かせない絵具であったのに、その後西暦二〇〇〇年が過ぎる頃までには、ほとんど使わなくなり、代わりにチタニウムホワイトを使うようになっている。(続く…)
*書きかけの記事なので後程加筆修正されます。

 

公開日 2022年7月31日 日曜日

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